今回対応させて頂いた機種は日本仕様 Apple マックブックプロ 15インチ 2014年中期でした。

日本仕様 MacBook Pro 15 inch mid 2014
持ち込みを頂いたマックブックプロを拝見すると、起動してまもなく画面のマウスカーソルが踊り始め、制御できない状態となります。
裏蓋を外してみると、内蔵されている充電電池が約2倍の厚さに膨れ上がっていました。恐らくこれがその下のトラックパッドを圧迫しているのが原因と推察されました。
購入されたのは日本国内ですが、英語圏で販売された MacBook Pro との違いと言えばキーボード仕様のみです。そこでまず電池を手配しました。
この手の Appple Mac は、充電電池が函体の底に強力粘着テープで何カ所も貼り付けられています。電池は上部2カ所でネジ止めされているので、粘着テープなど全く必要の無い代物ですが、アップルは初心者が修理をするのを食い止めるのが目的かどうか知りませんが、全くひどい仕様となっています。
この電池ブロック6つを外すのが一苦労で、特に中心の2個の真下にはトラックパッドが有りますので、初心者が無理に作業した場合トラックパッドを破損する可能性が有ります。
又、電池の外装はソフトプラスチック製なので、これを破ると中の液体が漏れ、最悪の場合発火する事があります。要するに初心者には処理できない工程なのです。
バッテリーが膨張してしまう原因として主に長年使用して劣化することにより電解質の酸化が電池内部で起こり、この際にガスが発生しますが、この現象によってリチウムイオンバッテリーの膨張が起きます。このバッテリーが膨らむ現象は経年劣化やバッテリーの初期不良によって引き起こされるとされています。
取り外した電池のイメージは以下の通り。

膨張して2倍に膨れ上がった充電バッテリー
この電池膨張は、iPhone 等の充電電池でも起こります。十分な注意が日常の管理で必要な部分です。
充電電池を交換して起動してみると、マウスカーソルの踊りは止まりました。思った通り膨張した電池がトラックパッドを圧迫していたのが原因でした。また、取り付けに粘着テープは使用せず、テープを保護していたプラスチックシートをそのままにして設置しましたので、次回交換の際は簡単に交換できるようにしました。
インストールされていた macOS は 10.12 の Sierra でした。お客様のご希望で、追加で内蔵ドライブを可能な限り大きく、早いドライブになさりたいとの事で、俊足の Samsung 970 Evo Plus M2 PCIe NVMe 2TB に移行することとしました。又、取り付け部のコネクター仕様が Apple 固有ですので、アダプターが必要となります。アダプターは定評の有る、Sintech M.2 Adapter PCIe NVMe SSD to 2013-2017 Macbook 12+16 Pin SSD を使う事にしました。

Samsung 970 Evo Plus M2 PCIe NVMe 2TB

Sintech Adopter
NVMe ドライブは、アップルが使用している当時のドライブと比べ数倍動作速度が早くなるという特徴が有ります。対応できる macOS は最低でも High Sierra 10.13.5 (10.13.6が High Sierra 最終バージョン)となります。
そこで、macOS を High Sierra の一つ先の Mojave (10.14.6) とすることにしました。
MacBook Pro 15 inch mid 2014 は、最新の macOS で有る Big Sur もインストールする事ができますが、お使いになっている周辺機器との兼ね合いもあり、Mojave を入れることにしました。又その一つ先の Catalina (10.15.x) は周辺機器との相性で大きな問題が有り、個人的も失敗 macOS と思っていますので (要するに Windows Visa のような代物)パスしました。
macOS Mojave のインストール、データ移行も無事に完了し、お客様の MacBook Pro 15 inch Mid 2014 は見事に新しく生まれ変わった時は、思わず「お~!」と声を上げてしまいました。
最近の Mac Portable Computer は、部品が全て Logic Board に組み込まれた On Board 仕様となり、上記の様な内蔵ドライブ Upgrade 等の作業をすることが一切できません。
個人的には、まず絶対に最新 Mac Portable Computer は購入する事は無いと思います。
日本製ノートブック、ラップトップ不良で困っておられる方はご私 Harry に相談下さい。
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ハリーさま、
ハードユーザーに買われてしまった、我マックブックは6年目において買い替えの覚悟でおりました。
新マックブックは3800ドル。アップル信仰者である私も流石に、、、でありました。
周辺機器もHDMI USB S/BOLT、SDスロットも新機種は無くなっていますので、本体+を考慮しますと、
今回のご提案、各部交換修理は正解でした。
絶好調であります!
ありがとうございます。
toru様
最近の Portable Mac Computer は高いだけでなく、購入時に決め打ちした仕様でしか使えず拡張性が一切有りません。ご指摘の通り、拡張ポートも更に削られており、一体アップルは何を考えているのかと思います。ちょっと前の Mac Computer であれば、あれこれ細工をする事ができるので、どんなにアップルシリコンチップが高性能であったとしても、最新機は全く購入意欲が湧きません。toru 様の MacBook Pro 15 inch mid 2014 が生き返り、ホッとしております。内蔵したドライブは現行のアップル製品より高性能だと思いますので、全く引けを取らないマシンになったと思っております。良かった。
Harry